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股関節の負担は、骨盤のアライメントで変わる

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 当院に相談される股関節痛のケース:(50代男性)の訴えに「股関節が痛いけど原因不明。あれこれ試しても効果が薄く、治りにくい」というケースが多いように感じます。実はこの背景には、骨盤形態異常(FAIやHD)と脊椎・骨盤のアライメント(傾きや柔軟性の低下)が複合的に絡み合う現象が隠れており、互いに影響し合うことで痛みを引き起こすメカニズムがあります。このような状態では、股関節痛への施術だけでは、治りにくいのではないかと考えます。当院では股関節痛への施術に加えて、姿勢矯正や、歩行に関する自己修復計画が功奏しているようです。そこで、今回は股関節と姿勢、骨盤の関連を医学論文で再確認して、施術理論を補強してみようと思います。

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①(腰椎の硬さとの関係)FAI(股関節インピンジメント)と腰椎の硬さ

* この研究では、FAI患者は**腰椎が固く、背骨を曲げられない**状態(lumbar stiffness)が多く、それにより股関節の動きが制限されると指摘されています ([mdpi.com][1])。
* 結果として股関節が代償的に過剰に前方に傾き、**前部での骨衝突頻度が増加**し、FAIが助長されるという構造的悪循環が生じます。

(悪い姿勢との関係)HD(臼蓋形成不全)+ CAM変形+脊椎アライメント
* 「発育性臼蓋形成不全(HD)」患者を評価した研究では、**前傾した骨盤**や腰椎前弯がFAI(特にCAMタイプ)と高頻度に合併することが示されています 。
* 前傾骨盤により臼蓋の被覆が不十分になり、FAI因子が作用しやすくなる構造的状態が明らかになっています。

 ③ (骨盤との関係)脊椎–股関節のアライメント異常による三重悪

* 系統的レビューでは、FAI患者は**骨盤の前傾が強く、仙骨角度(pelvic incidence)が低く、可動性が限られている**ことが高レベルで認められています 。
* つまり、FAI+HD+脊柱・骨盤のアライメント異常(rigid spine, low PI, high anterior tilt)の組み合わせが重なることで、機械的に股関節の摩耗や衝突が激化し、痛みを生じていると言えるでしょう。

 

メカニズムまとめ(フロー)

1.[腰椎~仙腸関節の硬化/前弯強化/柔軟性低下]
        ↓
2.[代償的に前傾した骨盤/低いPI]
        ↓
3.[臼蓋形成不全(HD)によるカバー不足+FAI要素(CAM/Pincer)]
        ↓
4.[前方での骨同士の接触・関節唇・軟骨損傷]
        ↓
5.[慢性股関節痛(前部、鼠径部の疼痛)]

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臨床への思考:

1. **評価の視点の変化**:股関節痛だけでなく、立位・歩行時の「脊椎の固さ」「骨盤角度」「PIの計測」などを総合的に評価することが重要と言えそう。

2. **治療・予防の方向性**:FAIやHDへの外科的対応に加え、脊椎・骨盤・体幹の柔軟性・可動性の改善を狙った施術やセルフケアは論理的に推奨されそう。

3. **50代男性へアドバイス**:もし、改善しにくい痛みがあるなら「股関節だけではなく、背中や骨盤の動く範囲・姿勢・前傾/後傾のクセ」もチェックすべきでしょう。

 これらは、骨盤アライメントに問題がある場合に、脊椎にも股関節にも、影響が出る、ということを示唆していると言えそうです。まとめると、

* 50代男性の股関節痛では、FAI(CAM/Pincer)・HD・脊椎・骨盤アライメント異常が**重なって発生することが多い**。
* 医学文献では、これらが構造的に関連し合い、**代償関節の負担増→慢性痛へ**とつながるエビデンスが複数報告されている。
* これらの論文からは、股関節治療では関節構造だけでなく、**背骨~骨盤~体幹の動き**も合わせて改善していくことが鍵であると示唆しています。姿勢・体幹リハビリも含めて、専門家と計画的に取り組むことを強くおすすめします。

*背骨・骨盤に矯正に有効なFFSの概念を当院のブログサイトに掲載しています。
50代男性の股関節痛の改善に向けて、ぜひ参考にしてください。
(https://note.com/rice_care/n/nfb9effe22aec?sub_rt=share_pw)

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「狭窄症の専門学校」ライス整体

参考文献
1. **Lumbar stiffness and FAI**:FAI患者は腰部の柔軟性低下と関連 ([oatext.com][2], [josr-online.biomedcentral.com][3])
2. **HD + CAM +前傾骨盤**:臼蓋形成不全患者でCAM型FAIが前傾骨盤・腰椎前弯と高関連 
3. **FAIとspino-pelvicアライメント**:FAI患者は高前傾・低PI・可動域制限の特徴 ([researchgate.net][4])

 

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